ITパスポート
簿記3級・ITパスポート・FP3級は就職や給料に役立つ?主催団体と国の資料で確かめました
資格の虎編集部・公開 2026/10/29
簿記3級・ITパスポート・FP3級は就職や給料に役立つ?
IPA(情報処理推進機構)の発表から
- この記事の調べ方
- 3つの資格を比べると
- ITパスポート:採用・昇格での例がいちばん具体的
この記事の結論
採用・昇格での例がいちばん多い
ITパスポート
IPA の活用事例で、会社・警察・大学の名前が具体的に出ている
- 採用や昇格での使われ方がいちばん具体的に公表されているのはITパスポート。新卒採用で活用する会社や、警察官採用試験で加点する警察の名前を IPA が挙げている。
- 簿記3級は、昇進試験の条件にする会社があると商工会議所が説明。FP3級は、企業で評価されるのは2級+AFPと日本FP協会自身が案内している。
- 給料が上がる額や、アルバイトの採用に役立つことを示す公的な数字は、3つとも見つからなかった。
1. この記事の調べ方
「この資格は就職に有利」という話はネットにたくさんありますが、多くは出どころが分かりません。この記事では、試験の主催団体と、国・公的機関の資料だけで確かめました。資格スクールの記事やネットのランキングは使っていません(2026年10月29日に確認)。
2. 3つの資格を比べると
就職・昇格
- ITパスポート
- 昇進試験の条件にする会社がある(商工会議所の説明)
- FP3級
- 採用・昇格で使う会社や警察の名前が公表されている
給料・手当
- ITパスポート
- 公的な数字なし
- FP3級
- 報奨金・手当を出す会社の例あり(額は会社ごと)
アルバイト
- ITパスポート
- 資料なし
- FP3級
- 資料なし
大学入試・学校
- ITパスポート
- 3級で優遇する入試あり(主に私立)
- FP3級
- 単位認定・入試での評価の例あり
3. ITパスポート:採用・昇格での例がいちばん具体的
IPA(主催団体)は「活用事例」として、ITパスポートを使っている会社や役所、学校の名前を公表しています。
- 新卒採用:エントリーシートで活用している会社として、NTTデータ・富士通・日立製作所・KDDI・パナソニックなどが挙がっています。
- 警察官の採用:警視庁は資格の評定に、神奈川県警察は第1次試験の得点への加点の対象に、ITパスポートを含めています。
- 昇格:NECキャピタルソリューションやフジッコは、昇格の条件に入れています。フジッコは管理職に合格を必須としています。
- お金:合格者に報奨金を出す会社(ITP・コミチは3万円)や、資格手当を出す会社(Sky・One Team。額は書かれていない)があります。
- 学校:単位認定をしている大学が約20校あり、2026年度からは高卒認定試験の「情報」が免除になります。
ただし、事例は「掲載時点の情報」で、いつ載ったか書かれていないものもあります。「何割の会社が評価している」といった調査の数字はありません。
4. 簿記3級:会社によっては昇進の条件
日本商工会議所は、商社・金融・製造・小売・サービス業などで、3級合格を義務にしたり、合格しないと昇進試験を受けられなかったりする会社があると説明しています。ただし、社名や社数は書かれていません。
大学入試では、日本商工会議所の一覧(2026年2月時点)に、3級で出願資格や加点の対象になる入試が載っています。多くは私立大学で、国公立大学は2級以上が条件のものが多くなっています。
なお、日本商工会議所のページにある「就職に役立つ資格ランキング1位」は、民間の資格サイトがそのサイトの利用者に聞いた結果(2021〜2022年度)で、企業に聞いた調査ではありません。
5. FP3級:企業で評価されるのは2級+AFP
FP3級は国家検定で、合格すると「3級ファイナンシャル・プランニング技能士」と名乗れます(職業能力開発促進法第50条。合格していない人は名乗れません)。
ただ、日本FP協会自身は、3級を「自分の生活に活かしたい・基本から学びたい人」向けとしていて、企業で評価される資格を取りたい人には、2級に合格してAFP資格を取ることを勧めています。「昇格の条件にする企業が多い」という協会の説明も、AFP 資格の話です。
6. 給料とアルバイトについて
- 給料:3つとも、「資格を取ると給料が○円上がる」「資格手当の相場は○円」といった主催団体や国の数字は見つかりませんでした。国の賃金の統計も、資格ごとの集計にはなっていません。ITパスポートの報奨金3万円は、一部の会社の一時金の例です。
- アルバイト:3つとも、アルバイトの採用に役立つことを示す主催団体や国の資料は見つかりませんでした。
7. まとめ
- 就職や昇格での使われ方がいちばん具体的に公表されているのはITパスポート。
- 簿記3級は、会社によっては昇進の条件。大学入試で優遇される例もある。
- FP3級は、仕事での評価を目指すなら2級+AFPまで進むことを協会が勧めている。
- 給料が上がる額やアルバイトへの効果は、公的な資料では確かめられない。
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- FP2級の合格率は学科約5割・実技約6割。CBTになっても期間ごとの差は大きい【日本FP協会の公式データ】学科 50.8%実技 62.9%日本FP協会の CBT 試験の合格率は、2025年度(2025年4月〜2026年2月)で学科50.8%・実技62.9%(当サイトの計算)。2026年4〜8月は学科50.36%・実技56.73%。
- 簿記1級の合格率は約10〜21%。直近の第173回は21.2%で、10回の中でいちばん高い【公式データ】第173回(2026年6月)の合格率 21.2%第171回(2025年11月)の合格率 15.2%合格率は、第159回〜第173回の10回で10.1%〜21.2%。直近の第173回(2026年6月)は21.2%で、10回の中でいちばん高かった。
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- 行政書士試験の合格率は約10〜16%。2025年度は14.54%、2026年度の試験は11月8日【公式データ10年分】2025年度の合格率 14.54%2024年度の合格率 12.90%合格率は、2016〜2025年度の10年で9.95%〜15.72%。2025年度は14.54%で、合格者7,292人は10年の中でいちばん多い。
- 社労士試験の合格率は5〜9%台。2026年度は9.3%で、10年の中でいちばん高い【公式データ10年分】2026年度(第58回)の合格率 9.3%2025年度(第57回)の合格率 5.5%合格率は、2017〜2026年度の10年で5.3%〜9.3%。2026年度(第58回)は9.3%で、10年の中でいちばん高く、2025年度の5.5%より3.8ポイント高い(差は当サイトの計算)。
- 中小企業診断士の合格率は第1次23.0%・第2次17.6%。2026年度から口述試験はなし【公式データ10年分】第1次試験(2026年度) 23.0%第2次試験(2025年度) 17.6%第1次試験の合格率は、2026年度が23.0%(受験者17,829人)。2017〜2026年度では21.7%〜42.5%と、年によって大きく違う。
- 管理業務主任者の合格率は約19〜24%。合格点は毎年変わり、2025年度は50問中36問【公式データ10年分】2025年度の合格率 19.6%2025年度の合格基準点 50問中36問2024年度の合格基準点 50問中38問合格率は、2016年度から2025年度まで18.9%〜23.9%の間。2025年度は19.6%(受験者14,435人)だった。
- マンション管理士の合格率は11.0%。2025年度の合格点は50問中42問【公式データ2年分】2025年度の合格率 11.0%2024年度の合格率 12.7%2025年度の合格最低点 50問中42問合格率は、2025年度が11.0%(受験者10,984人)、2024年度が12.7%(受験者10,955人)。公式の資料で確かめられたのはこの2年分だけ。
- 漢検3級の合格率は約5割。回ごと・年度ごとの推移と、2級・準2級との違い【公式データ】2025年度の合格率 49.2%2026年度 第1回の合格率 46.7%2025年度の合格率は49.2%(3回の合計から当サイトで計算)。2022〜2025年度は、年度ごとに48.0%〜49.6%の間。
- 登録販売者の合格率は約4〜5割。2025年度は40.7%で、10年でいちばん低かった【厚生労働省の公式データ10年分】2025年度の合格率 40.7%2024年度の合格率 46.7%全国の合格率は、2016〜2025年度の10年で40.7%〜49.3%の間。2025年度は40.7%(受験者58,996人)で、10年でいちばん低かった。
- 介護福祉士の合格率は70.1%。第38回から「パート合格」が始まった【公式データ5回分】第38回の合格率 70.1%第37回の合格率 78.3%介護福祉士の合格率は、第38回(2026年1月)が70.1%(受験者78,469人)。第35回の84.3%から3回続けて下がっている。
- 保育士試験の合格者は2025年度10,621人。合格率は公式に出ていない。2027年の試験日も【公式データ】2025年度の受験申請者 54,807人2025年度の合格者 10,621人2025年度の保育士試験は、受験申請者54,807人・合格者10,621人(こども家庭庁の発表)。公式に出ているのはこの2つの数字だけで、合格率は出ていない。
- 第一種衛生管理者の合格率は約46%。受けるには労働衛生の実務経験が必要【公式データ】第一種衛生管理者 46.8%第二種衛生管理者 48.7%第一種衛生管理者の合格率は、2025年度が46.8%(受験者66,401人)。2023〜2025年度は46.0〜46.8%で、ほぼ同じ。
- 電験三種の合格率は12.8%。年2回になってからの推移と、CBTで受ける人の増え方【公式データ】合格率(4科目合格) 12.8%科目合格率 28.6%電験三種の合格率は、2026年度上期が12.8%(受験者25,127人)。2025年度上期からの3回は12.8〜13.1%で、その前の5回(15.7〜21.2%)より低い。
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出典